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うさぎの性質

 うさぎは完全草食動物で、高繊維食を消化するために咀嚼、発酵、吸収以外にも食糞という二重消化機能をもつことが特徴です。
自然界では捕食される動物で、天敵から逃亡するために、特殊な機能が発達しました。
例えば、体を軽くするために骨が薄く、後ろ足が発達し、飛び跳ねる能力が優れています。耳は大きく音を集めるのに便利で、眼も頭側に位置し、周囲を常に観察でき、逃走するために進化してきました。音や、ちょっとした変化に敏感なのはこのためなんですね。
 また、うさぎは夜行性で、明け方と日暮れ頃に最も活発に活動します。これはウサギの視力に関係しているようですが、ある程度は人の生活時間に適応することができます。 

◎食糞行動
 うさぎの糞には大きく分けて2種類みられます。硬便と、柔らかい盲腸便です。結腸では消化できない繊維質を硬便として排泄し、一度で消化吸収できなかった栄養分を盲腸便として分離する結腸分離機能をもちます。盲腸便は食糞として再び食べて、胃腸で消化する仕組みをもちます。盲腸便は水分が多くて柔らかく、高蛋白質、高ビタミンです。  

うさぎの飼い方

 縄張り意識の強いうさぎは室内で放し飼いにするより、ケージを用意した方が落ち着き、色々な事故を防ぐこともできます。うさぎは何でも齧る習性があるため、うさぎさんの周りに置くものは必ず、かじっても壊れないものや、食べても体に害がないものを選びます。
 本来、ケージにはうさぎさんが動ける場所と休息できる場所を作ってあげるのが理想です。制限された空間ではストレスがたまるので、ケージと部屋に放すことの組み合わせが良いでしょう。しかし、部屋に放すときは事故や異物の摂取など、注意が必要です。室内で遊ばせる時や、ケージ内の掃除の時には危険な場所に行かないよう、サークルがあると安心です。また、サークルを組んで放すことにより、家具や壁を齧られることを避けることができます。



◇ケージ
うさぎ専用のものが売られています。
うさぎさんが成長した時のサイズや掃除のしやすさ、観察のしやすいものを選びましょう。
大きさの目安として、餌入れ、給水器、トイレを置いてもゆとりがあり、また、どの方向へもゆったり体が伸ばせ、立ちあがっても天井に耳が届かないくらいの大きさが必要です。

① 床材
床にすのこを置き、その上に牧草などを床材として十分な厚さに敷きます。食べても安全な牧草は、足の負担も軽減してくれますが、尿の汚れなどで腐敗しやすいため、こまめに取り換えが必要です。金属メッシュや、すのこのままでの管理は衛生的ですが、指を挟んだり、足に負担がかかることがあるので注意が必要です。ペットシーツ、新聞紙などを敷く場合は食べられないように注意します。

② 餌入れ
壁掛け式が適しています。
床に置く容器では陶器や金属の重いものを使用し、安定させます。

③ 給水器
壁に取り付けるボトルタイプのものが衛生的で適しています。胸や肉垂が濡れない位置を考えて設置しましょう。

④ トイレ
壁際や隅で排泄する習性があるため、ケージの隅をトイレの場所にします。給餌器や給水器とは離して設置しましょう。




うさぎの食餌

 うさぎは完全草食であり、野生では植物性のものを食べています。これは栄養が乏しく、繊維質がとても多いものです。飼育下ではよくペレットが利用されていますが、ペレットのみを給餌した場合、歯の伸びすぎや、肥満になる傾向があり、給餌量を調節しなくてはなりません。そのため、基本的に高繊維質である牧草を中心に与え、野菜・野草を自由に採食させ、ペレットは日に1~2回与えます。
 おやつはできる限り与えないか、コミュニケーションをとる時に与える程度にしましょう。うさぎさんは偏食になる傾向が強いため、幼時期から様々な食餌を与える必要があります。また、本来夜行性のため、夜の採食量が多くなります。
◇牧草             DSC01142.JPGDSC01144.JPG
 うさぎさんの食事で一番大切な牧草。いつでも新鮮な牧草で満たしてあげます。年齢によって牧草の種類を変えます。
マメ科のアルファルファと、イネ科のチモシーの2種類が多く見られます。
アルファルファはタンパク質とカルシウムが豊富で、一般的に成長期に与えます。一方、チモシーはたんぱく質やカルシウムの含有量や栄養価が低く、高繊維であるため、減量や胃腸の働きを活発にするのに最適です。

◇野菜
 小松菜、チンゲンサイなどの緑黄色野菜を中心に与えます。野菜によっては水分が多いために軟便や下痢を引き起こすこともあります。特に幼体では便の状態を確認しながら与える必要があります。なお、観葉植物や野草、ハーブなどは有害なものもあるので注意が必要です。

◇ペレット
 牧草に比較して繊維質が少なく、栄養価が高いため、栄養補助食として与えます。与えすぎにより過食や肥満になりがちなので与えすぎないようにします。
飼育下では肥満をはじめとする疾病予防のために繊維質20%以上のものが理想です。




うさぎの病気について

◇うさぎの生殖器疾患

○雌性生殖器
 ・子宮内膜過形成
 ・子宮水腫
 ・子宮腺癌

○雄性生殖器
 ・精巣腫瘍
 ・精巣炎、精巣上体炎

 生殖器の病気で特に多いのは、メスの子宮卵巣系の病気です。避妊手術をしていないメスは、加齢とともに子宮の病気にかかりやすくなります。

 高齢のうさぎさんで子宮腺癌が非常に多くみられます。3歳以下での子宮腺癌の発生は稀ですが、4~5歳以上での発生率は60~80%と報告されています。無症状の期間が長かったり、軽度な血尿しか見られないこともあるため、発見が遅れることも少なくありません。また、子宮内膜が腫れる子宮内膜炎やホルモン異常などの原因により、子宮に水が溜まってお腹が膨れ、圧迫により消化機能が低下する子宮水腫などがあります。

 手術によって卵巣・子宮を摘出します。病気になってから手術を行う場合、高齢での手術になることや、全身状態の悪いことが多いため、リスクが高くなる傾向にあります。そのため予防策として、若い健康なうちに避妊手術をすることをおすすめしています。



◇消化管うっ帯
 消化管の働きが悪くなり、食べたものが胃や腸にたまることで、食欲不振、便が小さくなる、便の量が少ない、便秘、軟便などの排便の異常が起こります。お腹にガスが溜まって苦しがったり、痛がったり、緊急を要することも少なくありません。異物やバランスの悪い食事、ストレスなど原因はさまざまです。うさぎさんは吐きもどしができない動物なので、グルーミングの際に飲み込んだ毛が胃に詰まって起こる毛球症によって、胃のうっ帯が起こることもあります。



◇斜頸
 内耳の細菌感染などから平衡感覚を司る器官が障害を受ける場合と、エンセファリトゾーンという寄生虫が脳内に寄生することで中枢神経が侵されて起こる場合などがあります。重症になると、眼振がでたり、体をぐるぐる回転させるローリングといった症状が出て、食事も食べられなくなります。
 細菌感染の場合は抗生剤を、エンセファリトゾーンの場合は駆虫薬を投与します。数年前から国内機関でもエンセファリトゾーンの抗体検査も行えるようになりましたが、なかなか確定診断には至らないため、総合的な治療をすることが多くなります。薬の投薬や、食餌を自力で取れない場合には食餌のサポートも必要になってくるため、飼い主さんの手厚い看護が必要です。 



◇不正咬合
 生涯伸び続けるうさぎさんの歯は、上下の歯が噛み合って擦り合わさることで、一定の長さが保たれます。しかし、それが何らかの原因によって上手に噛み合わなくなると、歯が伸びすぎて、門歯では歯肉や唇に食い込んで傷つけたり、臼歯では頬や舌に刺さったりして痛みや違和感から、よだれや食欲不振を訴えます。そのまま放置してしまうと、歯根膿瘍や鼻涙管の炎症、胃腸障害などにもつながります。
 一度症状が出るとなかなか元に戻すことは難しいので、伸びすぎた歯を定期的に削ります。原因として、門歯の場合、遺伝性、外傷性(ケージをかじる等のいたずら、顔面打撲)が多く、臼歯の場合、遺伝性の他に食餌の内容が多く関係していると言われているため、生活環境や食餌内容にも気を配る必要があります。

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◇潰瘍性足底皮膚炎
 飛節潰瘍、ソアホック(Sore:痛い hock:足)などとも言われます。
 うさぎさんの足裏には犬や猫の肉球のようなクッションがない代わりに、厚い毛で覆われています。これは天敵から逃げる走行時に地面をしっかりつかんで走るためと言われています。
 足の裏が排泄物で汚れたり、毛が擦りきれたりすると、皮膚がただれて潰瘍ができやすくなります。その他の原因として狭いケージ、体重負荷、硬い床などが挙げられます。重症例では極度の痛みや、関節に波及して骨まで侵されてしまいます。
 ケージの床材をやわらかいものにして、常に清潔にすることを心がけましょう。また、足裏に負担をかけないように肥満にも注意します。



◇うさぎ梅毒
 スピロヘータというらせん状細菌の感染で、くしゃみ・鼻水で鼻周りがただれてきたりします。顔面の病変だけみられることもありますが、陰部の炎症・かさぶたが特徴的で、毛づくろいで鼻、目、口周りなどに蔓延します。致命的になることはまれですが、メスでは子宮内膜過形成になり、流産や不妊を引き起こすと言われています。交尾感染や、幼体は母体との接触により感染します。